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2006-05-09 00:00:00
眼底撮影動画のノイズ除去を行う超解像処理装置の試作機を開発

−IRIユビテック、長岡技術科学大学との共同開発−

ファイバーテック株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:三池神也、以下「ファイバーテック」)、株式会社IRIユビテック(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:荻野 司、以下「ユビテック」)、および国立大学法人長岡技術科学大学 画像計測応用研究室(新潟県長岡市、石原 康利 助教授、以下「長岡技科大」)は、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)(*1)による眼底の撮影動画を、より鮮明に見やすくするためのノイズ除去装置の開発に成功いたしました。


背景及び概要

近年、高血圧・動脈硬化・糖尿病等に関する予防医学の見地から眼底検査に注目が集まっています。この眼底検査に使われるSLOで撮影された動画は、入射光強度の制限やレーザー特有の雑音(ノイズ)の影響が排除できないなどの理由により高画質での画像収集が困難とされてきました。 この課題について、眼科用内視鏡の分野を得意とするファイバーテックに、医療現場スタッフから「SLOを使ったより高画質の画像収集をするための良い方法は無いか」という相談が寄せられ、今回の装置の開発が始まりました。

この課題の解決のために、画像処理の分野でユビテックと共同研究を行っていた長岡技科大の石原助教授が開発した超解像処理(*2)のアルゴリズムを適用し、眼科用内視鏡において培われたファイバーテックの医療機器技術と、高精細大画面補正技術で培われたユビテックの画像処理およびFPGA技術を融合し、12ヶ月の共同研究により開発に至ったものです。

本商品は、すでに国内の眼科医に多数設置されたSLO装置や、またICG装置(*3)に後付けできるシンプルな形態となっており(図1を参照)、撮影装置とモニタの間に本商品を入れるだけで、眼底撮影の動画に対してリアルタイムでノイズ除去を行い、細い血管などの画像を鮮明にします(図2を参照)。

現在、試作機の開発を完了し、それを用いて専門医や医療機器代理店による機能・性能評価を開始いたしました。 今後、評価結果を受け製品化を検討する予定となっております。


背景

近年の情報通信技術の高性能化・低価格化に伴い、患者に関わる画像情報の伝送に基づいて遠隔地から診断、指示などの医療行為を行なう「遠隔医療」に対する認知度が高まってきています。特にCTやMRI等を介した画像診断分野においては、多くの医療施設に機器導入が進みながらも、高度な画像診断は専門医が常駐する病院にデジタル画像を転送し遠隔地での診断に頼らねばならない医療機関が存在するという遠隔医療が浸透しやすい環境にあります。しかし一方、遠隔診断を実行する上で、医用画像データの蓄積及び効率的な転送と共有という点でデータの圧縮が最大の課題となっています。ピックスワークは、高効率かつ完全に復元可能な独自の圧縮技術を開発しました。

*1 SLO - 走査レーザー検眼鏡のことで、眼底をレーザーでスキャンすることで、細い血管の状態や患部を拡大して観察することができる検査機器です。

*2 超解像処理(Super-Resolution Processing) - 複数枚の画像を用いることによって、もともとの解像度以上の画像を合成する処理のことです。今回は、眼底画像の処理に適した処理アルゴリズムとパラメータを長岡技科大と研究し、眼底画像を鮮明にすることを可能にしました。

*3 ICG装置 - インドシアニングリーン(ICG)を使った蛍光眼底造影のことで、眼底の血流をリアルタイムで観察することで、特に脈絡膜の血管の状態を観察することができる検査機器です。


本件に関する問い合わせ先
ファイバーテック株式会社 市場開拓部 佐藤
TEL 03-5259-7600 FAX 03-5259-1155

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